みなさんはジオマンシーという占いを聞いた事がありますか?恐らく初めてこの名称を聞いた人も多いでしょう。
実はこのジオマンシー。とっても古い歴史を持つ由緒正しき占いなんです。ジオマンシーはAとBのどちらを選択するか迷っているときや、近い将来に起きそうなことを占うときに力を発揮します。
ジオマンシーの特徴と歴史
ジオマンシーという名称には「大地の予言」という意味が込められています。その起源は中世ヨーロッパと言われており、非常に長い歴史を持っています。ジオマンシーは当時の貴族の間で大流行し、なんとあのナポレオンもジオマンシーを愛好していたそうです。
もともとは砂の上に無作為に点を描き、その点の数によって鑑定するというとても原始的な占いでした。しかし、時代が進むとともに占い方も変化し、今ではジオマンシーカードも作られ、自宅で簡単に占えるようになっています。
ジオマンシーは卜術(ぼくじゅつ)という占いのカテゴリーに属している、タロットカードやオラクルと似たタイプの占いです。カードが全部で16枚と他の占いより少なくシンプルなため、初心者には入りやすい占いと言えます。
ただしカードの種類が限られている分、直感力や想像力を働かせて自分へのメッセージを読み取る必要があります。慣れるまでは少し鑑定に苦労するかもしれませんね。
でも大丈夫。続けていくうちに直感力が研ぎすまされ、カードを見ただけで自然とメッセージが頭に浮かんでくるようになります。カードが無くてもノートとペンがあればすぐにできるので、さっそく挑戦してみましょう。
ジオマンシーのシンボルが持つ意味
ジオマンシーカードにはそれぞれに対応するメッセージだけでなく、開運のカギ、星座や吉凶など非常に多くの意味が込められています。
1.ポプラス(人々・群衆)
多数派、一般的という意味が込められています。極めて受動的で相手の出方を待つという意味も。
2.ヴィア(道)
縦にまっすぐ並んだ点は未来を表しています。積極性と行動力がある、エネルギーに満ちた状態。
3.コンジャンクショ(繋がり)
結びつき、協力、運命の出会いなど、人との縁を示しています。探し物や探している人が見つかるという暗示でもあります。
4.カルサー(拘束)
孤独、拘束を表しています。心理的、物理的に身動きができない状態です。ものごとがスムーズにいかないという暗示でもあります。
5.フォーチュナ・メジャー(大吉)
最高の運気を表しています。恋愛、健康、仕事、どの面においても絶好調です。周りを引っ張っていけるエネルギーを持っています。
6.フォーチュナ・マイナー(中吉)
ささやかな幸運を表しています。周囲の人がサポートしてくれている暗示でもあります。周りの人への感謝の気持ちを大事にしましょう。
7.アクウィシショ(獲得)
愛情や富で満たされた状態を表しています。昇進する、目標を達成する、好きな人と両想いになるなどの願いが叶う暗示です。
8.アミッショ(喪失)
愛情や富が失われることを表しています。失恋、失望、願いが叶わないという暗示です。一方富を分け与える、自分の知識をアウトプットするという意味もあります。
9.ラエティーシャ(喜び)
お祝いごと、おめでたいことを表しています。歌や踊り、エンターテイメントとも関係の深いシンボルです。
10.トリステシャ(悲しみ)
不幸や天災、悲しみを表しています。今は困難の最中にあり、忍耐が必要な時だということを暗示しています。
11.プエラ(少女)
女性らしさや美しさ、可愛さを表しています。可愛いものやときめくもの、オシャレなものに開運のカギがあります。
12.プエル(少年)
男らしさ、力強さ、未熟さを表しています。チャレンジ精神に溢れ勝負運が強い時期ですが、経験不足から失敗する可能性もあるので注意。
13.アルブス(白)
清らかさ、純潔、正義を表しています。片思いやプラトニックラブを暗示している場合もあります。
14.ルベウス(赤)
血や熱情、トラブルを表しています。感情的になりやすい状態になっており、ケンカやトラブルに注意せよという警告です。
15.カプト・ドラニコス(竜の頭)
ものごとの始まり、新しい世界を表しています。やる気に満ちていて、新しいことにチャレンジするタイミングであることを知らせています。
16.カウダ・ドラニコス(竜の尾)
ものごとの終わり、終了や完成を表しています。大切な人との別れや離婚など、人生のターニングポイントを暗示しています。
ジオマンシーのやり方
ジオマンシーは主にノートとペンを使う方法とカードを使う方法があります。ここではそれぞれの方法について解説していきましょう。
ノートとペンを使ったやり方
「今すぐジオマンシーを試したい」という人はノートとペンを用意してさっそくはじめてみましょう。ノートが無いという人は何かのチラシやプリントの切れ端でも大丈夫です。
まずは占う前に、今自分が悩んでいること、知りたいことを具体的に思い浮かべます。よりイメージしやすくするために声に出してもいいでしょう。
占うことがイメージできたら、用意した紙に左から右にむかってランダムに点を書いてみましょう。1行できたら次の行へと繰り返して4行分書いていきます。
すると、この画像の左側のようになると思います。
今度はそれぞれの行の点の合計が偶数か奇数かを見ていきましょう。わかりにくい時は点を2つずつペンでつなげてみましょう。すべてつながったら偶数、余りがでたら奇数です。
点の合計が偶数だったら、その行のシンボルは2つの点、奇数だったら1つの点になります。それぞれの行でこれを繰り返しましょう。
これで占いの準備は完了です。4行の点からでたシンボルの全体像から質問に対するメッセージをよみとります。
先に紹介したシンボルの意味と照らし合わせ直感と想像力を働かせて、ジオマンシーからのメッセージを受けとってみましょう。
カードを使った方法
ジオマンシーカードを使うと先ほど解説したシンボルを出す間の手間が省けます。またノートとペンで行うのは困難な複雑な占いもカードを使うと比較的簡単にできます。ジオマンシーカードを使ったいくつかの占い方を見ていきましょう。
●ワンオラクル
良く切ったジオマンシーカードの中から1枚をランダムに選ぶという方法です。最初に説明したノートとペンを使用する方法から点を描く作業を省いただけで、基本的な流れは同じです。出たカードから直感力と想像力を膨らませてメッセージを読み取ります。
●スリーカード
スリーカードは、2つのジオマンシーカードからあらたにシンボルを生みだすという少々複雑な占い方です。ノートとペンでもできなくもないですが、非常に手間がかかるためカードを使うのがおすすめです。
やり方は、まず良く切ったジオマンシーカードの中から2枚のカードをランダムに引きます。恋人との関係を占う場合は最初に選んだカードが自分、2枚目に選んだカードが恋人を表します。
次に2枚のカードのそれぞれの行の点の数を足していきます。その足した点の合計が偶数なら2、奇数なら1と、再びシンボルを数え直していきます。
この図では龍の頭と言うシンボルと赤というシンボルを引いています。赤のシンボルは大凶なのですが、足してシンボルを作り直すと大吉になりますね。
龍の頭には正義、赤には熱情という意味があります。このカードから正しいのは自分の方だけど、彼は頭に血がのぼって冷静さを失っているという状態だということが読み取れます。しかし、彼に流されず自分の意見をしっかり伝えることで円満に収まるという事をカードが伝えてくれています。
このようにスリーカードを使うとより複雑な悩みや疑問に対しても具体的かつ実用的なヒントがみつかります。
●星の信託
ジオマンシーカードを2セット使用し「星の信託」を行うことで、現在、過去、未来の3つのタイムラインから具体的なメッセージを受けとることができます。
例えば「これまで2人はどんな関係だったか」「現在の2人の関係がどうなっているか」「今後2人はどんな未来に向かっているのか」というように自分と恋人との関係を詳細に占うことも可能です。
ただ、星の信託にはジオマンシーに関する高度な知識が必要なため初心者はなかなかうまくいきません。
星の信託を使って占ってみたいという人は、ぜひジオマンシーを得意とする占い師さんに相談してみることをおすすめします。星の信託は占える質問の範囲も広いのでどんな悩みにも対応してくれるでしょう。
まとめ
いかがでしたか?ジオマンシーは他の占いに比べてカードの枚数は少ないですが、占い方次第ではとても具体的な答えを与えてくれるんですね。
中でも星の信託はジオマンシーの醍醐味と言ってもいいでしょう。興味のある人はぜひジオマンシーを得意とする占い師さんに相談してみてください。
もやもやしていた悩みが嘘のようにスッキリするかもしれませんよ。